素材

ジュエリーに使われる金属と品位

ジュエリーに使われる素材は貴金属(プレシャス・メタル)と呼ばれています。ジュエリーの貴金属と言えば金(ゴールド)、プラチナが有名ですが、銀(シルバー)も貴金属に含まれます。その他にも硬さ、色、コーティングなどの目的で添加されている、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウムにオスミウムを加えた8元素を総称して貴金属とされています。ジュエリーの貴金属は金やプラチナに一種類以上の元素を混ぜた合金でできています。混ぜる金属によって、強度を強くしたり、重さを軽くしたり、色を変えたりできるのです。ジュエリー製品には「品位」が刻印されています。品位とは使われている主金属とその純度(含有率)を言います。ISO(国際標準規格)やJIS(日本工業規格)で金、銀、プラチナ等の品位の区分等を定めていて、原則5年ごとに基準が見直されています。さらに各国ででデザインが異なる品位証明記号(ホールマーク)というものがあります。日本の造幣局が品位の国家検定を1929年に開始し、わが国独自の証明記号があります。日本では国家検定は任意制度ですが、アメリカ、イギリス、フランスなどは強制制度です。

造幣局検定における貴金属製品の品位証明区分と証明記号

ゴールド(Gold)

日本でのゴールドジュエリーはK18が一般的ですが、アメリカではK14、イギリスはK9が普及しています。ゴールドは酸素やその他の化学物質に対して反応を起こさないので、空気や水に触れたままでも錆びることはありません。非常に柔らかく、延びやすいのが特徴で、指で簡単に変形してしまいます。ゴールドは古代エジプト、ローマ、ギリシャ時代から装身具や貨幣として使われてきました。それは加工がしやすく、年月がたっても腐食せずにそのままの状態を保てる金属だからです。ゴールドの主な産出国は南アフリカ、カナダ、アメリカ、オーストラリアの鉱山から産出されます。金鉱石1tあたりから採れる金は、平均5〜7gとわずかな量しか採れません。

ゴールドの品位

ゴールドの品位はプラチナ、銀の1000分比とは異なり、金100%のもの(純金)=K24(けいにじゅうよん)で表します。数字前の「K」はKarat(カラット)の頭文字で、宝石の重量を表す単語とスペルは同じですが、単位の性質が違います。K18は24分中18(75%)金を含んだものです。なお、「18K」のように数字の後に「K」がつくものもあり「あとK」と呼ばれていますが、これは注意が必要とされています。金の含有率が規定に満たないものが多いからです。主に東南アジアなどで製造されています。イタリアを中心としたヨーロッパなどでは1000分比を用いて、750(=K18)で表したものもあります。「K」はつきません。

 

ジュエリーに使われる金合金の主なカラー

K18YG (イエローゴールド)

金75%、銀12.5%、銅12.5%の割合でできている。K18ので、どんな宝石とも相性がよい。

イエローベースの肌に馴染みやすい

 

K18PG (ピンクゴールド)

金75%、銅20%、銀5%でできている。 銅の割合を多くすることでピンク色になり、硬くなる。硬さゆえ、修理やリフォーム(リメイク)が困難になることも…。

日本人の肌に馴染みやすい。

K18WG (ホワイトゴールド)

金75%、銀15%、パラジウム10%の割合でできている。
プラチナの代替として使われる金合金。そのままでは黄色みが残るため、ロジウムメッキをする。ホワイトゴールドはそのまま訳すと「白金」だが、プラチナのことではなく白い色した金合金であることに注意。

ブルーベースの肌に馴染みやすい

プラチナ(Platinum)

プラチナは日本で婚約指輪や結婚指輪によく使われる金属です。そのため世界の中でもプラチナの消費量が多いのが日本です。産出国は南アフリカ、ロシア、カナダです。特に南アフリカの産出は全体の80%を占めています。プラチナは金や銀と同じように古代エジプト時代には存在していましたが、ジュエリーの素材として使われ始めたのは約200年前頃です。それはプラチナの融点が1773度と高いことで加工が難しかったからです。時が経つにつれてプラチナのよさが認識されジュエリーに使われる金属としての存在を確立してきました。プラチナの特徴は融点の高さ、比重が重いこと、粘性の高さ(*粘性が高いことによって年月がたっても宝石が外れにくい)です。また金と同じように腐食はしません。プラチナの白色はダイヤモンドとの相性がよく、ダイヤモンドの美しさが引き立ちます。

プラチナの品位

プラチナの品位は金と異なり、1000分比で表されます。千分比の前にプラチナを表す「Pt」をつけ「Pt◯〇〇」などと刻印されます。日本のジュエリーで使われる主なプラチナは、1000分中900プラチナのPt900(ぴいてぃきゅうひゃく)と呼ばれるものです。プラチナ90%、パラジウム10%の割合でできている合金です。次いで1000分中プラチナ850のPt850(プラチナ85%、パラジウム15%の割合でできている合金)です。Pt850はPt900と比べ、プラチナの割合は少なくなるものの、硬さはPt900より硬くなります。

 

ジュエリーに使われるプラチナ合金

銀(Silver)

銀が貴金属の中に入ることは、現在でも日本ではあまり周知されていません。銀は色が白く美しく、金やプラチナより軽く、価格も安価ですが、時間がたつと黒く変色し、光沢を失ってしまう特性があります。この変色は「銀の硫化」と言い、銀が空気中の硫化水素やオゾン、二酸化炭素と反応して表面に硫化銀を作ってしまうことから起こります。この変色を防ぐ方法は今のところ、ロジウムメッキをするしかありません。ロジウムで表面におおうことで、ロジウムの特性である硬さがプラスされより強固になり、見た目の美しさも保つことができます。銀の産出国はアメリカ、メキシコ、ペルー、カナダ、オーストラリア、ロシアです。

銀の品位

銀の品位はプラチナと同じく1000分比で表され、「SILVER」や「925」などと刻印されます。日本のジュエリーで使われる銀のほとんどが1000分中925銀の「925(きゅうにいご)」と呼ばれるものです。銀92.5% 銅が7.5%の割合でできている合金です。アメリカや諸外国の銀製品もこの「925」が一般的です。別名で「スターリングシルバー」と呼ばれることもあります。

ジュエリーに使われる銀合金

Silver 925

銀 92.5%、銅 7.5%