ダイヤモンドについて

ダイヤモンドってどんな宝石?

ダイヤモンドの名前の由来は「征服しがたい」という意味のをもつギリシャ語アダマス(Adamas)で、和名は「金剛石」です。ダイヤモンドはあらゆる万物の中で最も硬い物質で、炭素「C」の結晶です。約30億年頃にマントルの運動によって、地下150km以上の地下深く、高温高圧下のマグマ内で結晶し、その後、地殻変動によって地表近くまで、もの凄いスピードで押し上げられ、運ばれ、人に発見されるという、偶然の重なりで私たちは手にすることができています。ダイヤモンドの原石は正八面体をしていて、最初からジュエリーのダイヤモンドのように輝きを放っているわけではありません。人の手が加えられることで虹色の分散光やまばゆい輝きを放つようになります。また、ダイヤモンドは無色透明のものと思われがちですが、実はイエローやブラウン、ブラック、珍しいものだと、ピンクやブルーも存在します。ダイヤモンの主な産地はロシア、カナダ、南アフリカ、ナミビア、ボツワナで、産地によって原石の質や色などが異なります。

ダイヤモンド定番のカット「ラウンドブリリアント」

ダイヤモンドと聞いて思い浮かべる形はこの「ラウンドブリリアントカット」ではありませんか?「ラウンドブリリアントカット」はダイヤモンドの美しさを最大限に引き出せるように20世紀頃に考案されたカットです。クラウン32面、パビリオン24面にテーブルとキュレットを合わせた計58面のファセット(研磨面)から構成されたこのカットは赤、黄、緑、青色の虹色の分散光(ディスパージョン)がダイヤモンド内から放たれます。さらに光が当たるところでダイヤモンドをゆっくり動かしてみると、上から入った光が内部で乱反射してキラキラと強い輝き放ちます。これが「ブリリアントカット」の特徴です。ダイヤモンドは「ブリリアントカット」の登場でが劇的に人気が出ました。

ダイヤモンドの「4C」とは?

ダイヤモンドを購入される際にはグレーディング(鑑定書)やソーティングが付くのが一般的です。グレーディングはダイヤモンドの「成績表」のようなもので、ソーティングはそれをもっと簡易化したものです。これらは宝石の鑑別機関で鑑定士によって作成されます。グレーディングやそーディングには、ダイヤモンドの品質に関わる重要な要素「4C」が記載されています。この「4C」とはそれぞれのダイヤモンドが持っている特徴をわかりやすくした「物差し(道具)」なのです。

ダイヤモンドの「4C」

「4C」とは、ダイヤモンドの品質をCarat(重さ)、Color(色)、 Clarity(透明度)、 Cut(研磨)の4要素で評価したものです。日本ではGIA(米国宝石学会)提唱のものに基づいて等級分けされます。4Cは4要素の頭文字の「C」をとって、そう呼ばれています。4Cの評価は、ダイヤモンドの価格にも反映されますが、絶対的なものではありません。

Carat(カラット) : 重さ

カラットはダイヤモンドの重さのことで「ct」であらわします。重さの単位だけではなく大きさもあらわします。1ct=0.2gで、電子機器で0.◯◯◯ctとコンマ3桁まで読み取ります。一般的にカラット数が大きくなれば、希少性は高くなり、価格も高くなります。

サンビジュウの おすすめのカラット数は?

一粒のダイヤモンドリング(ソリテールリング)をお考えの場合は、できるだけ大きめのサイズ(できれば、0.7ct以上)を選ぶことをおすすめします。ダイヤモンドの輝きが楽しめます。ちょっと難しい…という場合は、最低でも0.2ct以上はあった方が良いです。一粒ダイヤのリングなどにする場合は、1.0ctに近いものと0.1ct付近のものだと、輝きは全く違ってきます。またカラット数が1.0ct以上のものでもクラウンに対してパビリオンが極端に長いものは避けてほしいです。

Color(カラー) : 色

無色から黄色への色調をD〜Zのアルファベットであらわします。Dが最高で少しずつグレードが下がります。多くのダイヤモンドのは若干の黄色みを帯びています。DEFカラーの無色透明のものは希少になります。またZより黄色の強いものは「ファンシー・カラー」と呼び、希少性が高く高額になります。

サンビジュウの おすすめのカラーは?

カラーは黄色みのものより、無色のもの方が希少価値が高いので、”黄色みが好み”ということでなければ「D、E、F」のものを選んでください。特に「Dカラー」は希少でほとんど見かけませんので、予算内であれば迷わず「D」を選んでみてください。

Clarity(クラリティ): 透明度

ダイヤモンドの内部(インクルージョン(内包物)の大きさと種類)と外部(表面のキズやくぼみなど)とその他の特徴によって11段階に分類されます。「わずかな」をS(スライトリー)、「非常に」をV(ベリー)を使って表します。ダイヤモンドのな内外部は10倍ルーペで観察します。インクルージョンが多いと透明度に影響します。透明度が高いほど希少になります。

サンビジュウの おすすめのクラリティは?

おすすめは「VS2以上」のものです。VSクラス以上のものならクラリティに関してはまず問題ありません。SIクラスでも状態によっては問題ないものもありますが、少し気をつけなくてはいけないかもしれません。専門家に見てもらって判断することをおすすめします。Iクラスは肉眼でもわかる傷や大きい内包物などがある状態で、透明度や見た目に影響があるものが多いので選ばないほうがよいです。

Cut(カット) : 研磨

カットは他の3つとは異なり、ダイヤモンドの美しい輝きを最大限に引き出せるか否かが人の手によって決まる重要な要素です。カットはプロポーションの評価(形状←ダイヤの様々な箇所の比率を計算し評価)とフィニッシュ(ポリッシュ&シンメトリー)の評価(仕上げ←研磨過程でのわずかな欠陥を見つけ評価)の総合で評価が決まります。グレードの分類は、EXCELLENT(エクセレント), VERY GOOD(ベリーグッド), GOOD(グッド), FAIR(フェア), POOR(プア)の6段階に分類されます。
(*カットはラウンドブリリアントカットのみのに適用)

サンビジュウの おすすめのカットは?

迷わず「EXCELLENT」を選ぶことをおすすめします。カットはダイヤモンドの美しさ要因である「輝き」に大きく影響します。いくらダイヤモンドの原石の質が良くても、カットが悪ければ、ダイヤモンドは輝かず、美しさを損ないます。逆にカラーやクラリティのランクがそこそこでも、カットが「EXCELLENT」だと輝いて見えます。

サンビジュウのおすすめするダイヤモンド選び

もしダイヤモンドはもともと希少性の高い宝石であり、4CがFカラー以上、VS2以上、EXCELLNTの高品質のダイヤモンドは全体数からみるとわずかな量です。さらにカラット数が上がれば希少性が高くなり、価格も高騰します。「できるだけ大きくて品質の良いダイヤが欲しい!」と高品質なものを求めようとするのですが、なかなか予算との兼ね合いが難しく、何を重視していいのか悩む方が多いです。多くのダイヤモンドは、4Cに当てはめてみると優れている点とそうでもない点が混在しています。事前に何を重要視して、何を妥協できるのか考えておくと良いと思います。例えば”カラーは無色より少し黄色みでもいいかも”ということであれば、無色で同品質のものより予算が抑えられます。もし本当に迷った場合には、カット>クラリティ>カラット>カラーの順で重視する要素を考えてみると良いと思います。また、可能であるならば気になっているダイヤを自身の手にのせてみることも良いでしょう。想像していた4Cの評価より良い印象をもつかもしれません。4Cは重要な物差しではありますが、そこにこだわり過ぎないことが、生涯の一粒を見つけるポイントです。ずっと大切にしたくなるようなダイヤモンドがきっと見つかりますに…。